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心より心に伝ふる花なれば,風姿花伝と名づくー
この言葉は室町時代に世阿弥が亡き父、観阿弥の教えをもとに著した能楽論書の由来です。
人の心に伝わることほど難しいことはないですよね
前職では顧客満足度を測るために
CSATとDSATが使用されていました。
CSATが来れば評価されますが、DSATは始末書を書かねばなりません。
それも対応した顧客に対しランダムに送られてくるアンケートに
CSAT評価はあまり返送されず、たいていはクレームというDSATの場合に
アンケートが返送されることが多かったです。
しかし、外国で働く一エージェントとして
日本人顧客のためにカスタマー・ファーストを目指します。
わたくし個人としてはエージェント時代、スリランカのホテルとの交渉に
勤務時間外までかけたり
ロンドンでのワールドカップのために繁忙期のホテル手配など、自分としてはカスタマー・ファーストのつもりでした
しかし、カスタマー・ファーストなんて独りよがりでしかなかったのです。
スリランカの案件ではDSATが来てしまいました。
これは直属ではない他チームのリーダーに私の職務態度に落ち度はなかったと判断されたため始末書は免れました。
顧客のためだろうと思いつつ、実際は顧客のためではなかったのです。
スリランカの案件では、少なからず顧客に非があるからだという考えがぬぐえませんでした。
それなのに私は勤務時間外でも交渉した、と自負していたのです。
思い上がりも甚だしいですね。
これが顧客に非はない、そういうことができてしまったシステムに問題があるのだと
あの時、自分が思っていれば違ったかもしれません。
一刻を争う交渉は声だけで行われます。
世界各国と交渉しているのは電話の声だけです。
当時、どういう声音なら交渉はどう動くなど毎回のブリーフィングで言われていました。
そして、顧客にも自分の声音で思っていることが伝わってしまうということも
わかっていたのに。。。
もともと、ランダムにアンケートが送られますが、アンケートがなくとも
評価をしてくれる顧客はいます。
私がCSATをもらったときは全く予想外の顧客からです。
普段となにも変わらない、けれどもこの人が無事に異国の地で路頭に迷わなければいいな
程度の気持ちでしか交渉していない案件が
顧客から、感謝のメールをいただきました。
アンケートは送られていないのに
感謝のメールを海外にある私の前職場に送ってくださいました。
他人が他人の心に何かを伝えようとするのは狙ってやっても
難しいものだと思います。もちろん業務であれば
誰かの心に響かなければ顧客は購買という行動を起こさないかもしれません。
しかしながら相手の心に響く行動は必ずあります。
相手に対しどう接したら、相手はどう動くのか
最近はそれを考えるのがとても楽しいです。
その風を得て,心より心に伝ふる花となりますように
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